| 冷たい雨が降りしきる中、「きせる祭り」が行われました。 |
| 筑後市溝口地区の矢部川のほとりにある「竈門(かまど)神社」では、毎年12月13日にたばこを吸う珍しいお祭り「きせる祭り」が行われています。 |
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この祭りの由来は諸説あるそうなのですが、その1つが戦国時代(天正6年・1578)、溝口城主の溝口重正が、佐賀の龍造寺隆信(りゅうぞうじたかのぶ)の攻撃を受け、城を追われたうえ、溝口地区の民家を焼き払ってしまいました。居場所を追われた重正と住民は、近くの竹藪に逃げ込み、山芋などを食べて飢えをしのぎ、青竹を切ってたばこを詰め、きせるの代わりにしたという故事から、神事にきせるを供えることになったといわれているそうです。 |
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その当時にたばこがあったかどうかは定かではないそうですが、先祖の苦労を偲ぶ、997年も続いている伝統の行事なのです。
たばこを吸う「きせる祭り」は、座元(ざもと)と呼ばれるその年の当番に当たった家で行われます。
座元の家の玄関には、しめ縄や赤・白ののぼりが立てられていました。また、神事の後に食べる、竹筒ごはんが炭火でおいしそうに炊かれていました。
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いよいよ神事が始まります。神官の祝詞、お謡い三番が披露され、全員に盃が回されます。
続いて、30センチほどに切った地元の人は「おなご竹」と呼ぶ青竹の「きせる」を1本ずつ手にとり、和紙に包まれたきざみたばこを詰めて、火鉢で火をつけ吸い始めます。 |
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みなさん一斉に「ゲホッツ、ゲホッツ、ゲホッツ」とむせかえり、大爆笑。部屋中モクモクと煙が立ちこめ、笑いのたえない和やかな雰囲気に包まれました。観光協会スタッフも進められてきせるを吸ってみましたが・・・。もちろん、涙目になるほど咳き込んで、みなさんの笑いを誘うのでした。「やっぱい、このたばこば吸わんと、年はこされんよ」と参加者の方はご満悦のようでした。 |
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その後は、「払い水」と「ホーキ」「天狗のお面」や「のぼり」を持った行列が笛や太鼓を鳴らし、「ホイサー、ホイサー」の掛け声とともに竈門神社まで練り歩きます。
今は田んぼになっていますが、竈門神社すぐそばのこのあたりが別名「コウサン(降参)やね」と呼ばれる竹薮があった場所だといわれています。
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神前にご神体・お飾りを飾って神事が行われました。最後に次の座元に御幣(ごへい)が手渡され、次の年への引継ぎが終わりました。
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| 先祖の苦労を偲び、五穀豊穣と子孫繁栄を祈るために受け継がれてきたこのお祭りには、土と共に生きる地域の人々の素朴な願いと喜びが込められています。 |